2024年にXperia 5シリーズが新たにリリースされないというニュース。衝撃でした。シリーズ終了というわけではないものの、新機種が出ないということに、物思いに耽ってしまいます。
※本記事は筆者の主観が多分に含まれています。
コンパクトハイエンドというニッチな市場ではあったものの、Xperia 1シリーズと遜色ない仕様が大いに評価されていました。筆者も初代Xperia 5が発売された時は「マジか!!!」と声を出してしまったのを覚えています。当時は画面解像度についてはフルHDでもとやかく言われにくい時期だったので、そういった意味でもバランスのとれた素晴らしい機種だったと思います。
思い返すと初代Xperia 1のカメラ配置はセンターでしたが、初代Xperia 5は現行機種同様端に寄っており、デザイン的にも優れていたんだなと感じさせられました。また、生活の中に溶けていくようなサイドの光沢仕上げ、所有欲を満たすカラー展開は今でも見事です。
この頃、長らく低迷していたXPEIRAシリーズ。Z3を頂点にそこからXシリーズを迎えXZシリーズを経て、やっとこさ世間の波に追いついた機種でもありました。
もちろん気になる点もありました。例えば電源ボタン下部のサブボタン。Xperia 1もそうでしたが、親指の第一関節でサブボタンを押して、それから指紋センサーにタッチするなんてことをしていた記憶があります。この導線は一体何なんだと思っていました。複数カメラも備えていましたが、実用には耐えないレベルのもので、当時のXPERIAではカメラが弱かったことがモロに出てしまっていて、折角のハイエンドコンパクトが弱く見えてしまった要因でもありました。
Mk2では初代の改良版のような仕上がり。大きな進化はバッテリー容量の増加で、3,140mAhから4,000mAhへ改良されていました。フルHD解像度6.1インチでありながら4,000mAhのバッテリーによって、大幅に電池持ちが良くなったことを記憶しています。
この時期のスマホの仕様で揃い踏みし始めていた「画面リフレッシュレート120Hz」について実装され、Xperia 1シリーズよりも先行して採用したことは大正解でした。(1シリーズはいいの?という疑問はあったものの)
その他、画面解像度や大きさなどは変わらなかったことは良かったなと感じました。着実に前モデルから進化した点は高評価でした。
5シリーズの大本命。完成系。(と筆者は思っています。)
可変式望遠レンズの搭載、4,500mAhのバッテリー、フロスト仕上げの背面ガラス、数年に一度来る隙なしの神機種です。間違いありません。1Ⅲも良機種で、過去の両シリーズで最も盛り上がっていた時期だったと思います。所有欲を満たすとはこのこと。ご飯をこの機種で撮るのではなく、この機種でご飯を食べるということでした。
とは言え、相変わらずカメラの性能は微妙。同年に出ている機種でAQUOS R6がありますが、カメラに力を入れ始め、遂にLeica監修レンズを搭載し、本気具合を感じました。果たしてソニーはいつ本気を出すのか?そう思っていました。
この段階で翌年Xperia 5シリーズを考えるとMk4となるわけですが、何だか私は4世代目というのは上手くいっているコンテンツって少ないような・・・という何かを感じました。ロックマンエグゼも4が最もしんどかったです。3週もしたくないですよね。その予感は・・・
まさか3眼レンズが最後の機種になるとは思いませんでした。
生活に溶け切るようなデザインから一変、ガジェットとしての存在感を放つデザインに変わりました。正直スペックはバッテリー容量が大きくなった以外はほとんと前モデルから変わっていません。
ただ、横幅はこのシリーズで一番狭く、画面の占有度も高いものとなっていました。SoCはsnapdragon 8 Gen 1でしたので、熱問題が少し騒がれていたものの、それでも圧巻のバッテリー持ちを誇り、気高い5シリーズの第4子となりました。
5シリーズの名称を冠した事実上最後の機種となりました。
大衆向けXPERIAとして船出したこの機種は、前モデルからの変化が激しいものでした。一番わかりやすい点はカメラが3眼から2眼になったことです。広角のセンサーがExmor-Tシリーズ(外部ではLytiaシリーズ)が採用され高画素かつレンズサイズが大きくなったことにより、クロップしても高い画質を残すことができるようになりました。それでも、今まで3眼だったものが2眼になるというのはダウングレードしたんだな、と直感で思わされてしまいます。
さらに良くないこと。ディスプレイの品質落ちてない?5シリーズを終えるに向けてBOE製のディスプレイを採用したのだと思うのですが、ベゼルが前モデルより太くなって誰が買うんですかね・・・。ということであまり知られていないと思いますがガジェット界隈ではMk5が出たタイミングでMk4が中古スマホ市場から沢山姿を消したという珍事件が起きました。執筆時点でも中古Aランクで59,800円でMk4を購入できるのですから、お値打ちお得です。Mk5はその1.5倍くらいの価格はするので、小型XPERIAが欲しい方はMk4を購入することをお勧めします。
冒頭でもお伝えしましたが、小型ハイエンドはニッチな市場です。それでも5世代展開してくれたことはとても嬉しいことです。欲を言えば1シリーズ同様に画面のアスペクト比を変更した小型ハイエンドの復活を期待します。1シリーズはアスペクト比の変更に踏み切りましたが、10シリーズと5シリーズは21:9のままでした。翌年以降は10シリーズも変更が期待されており、5シリーズの統合先として有力なので、筆者は来年を楽しみにしています。
Xperia 5 | Xperia 5II | Xperia 5Ⅲ | Xperia 5Ⅳ | Xperia 5Ⅴ | |
SoC | Snapdragon 855 | Snapdragon 865 | Snapdragon 888 | Snapdragon 8 Gen 1 | Snapdragon 8 Gen 2 |
ディスプレイ | 6.1インチ OLED | 6.1インチ OLED | 6.1インチ OLED | 6.1インチ OLED | 6.1インチ OLED |
メモリ/ストレージ | 6GB/128GB | 8GB/128GB | 8GB/128GB | 8GB/128GB | 8GB/256GB |
カメラ構成 | 12MP広角, 12MP望遠, 12MP超広角 | 12MP広角, 12MP望遠, 12MP超広角 | 12MP広角, 12MP望遠, 12MP超広角 | 12MP広角, 12MP望遠, 12MP超広角 | 16MP超広角, 48MP広角(12MP望遠) |
OS | Android 9 | Android 10 | Android 11 | Android 12 | Android 13 |
サイズ | 158×68×8.2 mm | 158×68×8 mm | 157×68×8.2 mm | 156×67×8.2 mm | 154×68×8.6 mm |
重さ | 164g | 163g | 168g | 172g | 182g |
バッテリーサイズ | 3,140mAh | 4,000mAh | 4,500mAh | 5,000mAh | 5,000mAh |